1. 前回の振り返り
前回は、「ライフチャート」の描き方について解説しました。
アラフィフ世代の人生は多彩で、幼少時代、青春時代、社会人時代と様々なステージにおいて、置かれた環境で様々な経験を積み重ね、そこには、小さな選択から、行く道を左右する大きな選択を繰り返し、いくつかの局面(フェーズ)を経て現在のあなたが形成されています。
充実度や幸福度は、人によって異なる要因で変動します。例えば、幼少期に転校したという経験を持つAさんは、「新しい友だちができることにワクワクして、とても充実していた」と感じても、同様の経験をしたBさんは、「環境に馴染めず、とても辛い思いをした」と感じたことも事実ですし、子育てを経験されている方で、「子どもの成長を見るのが何よりの幸せ」と感じる人もいれば、「子どもがいるせいでやりたいことが出来ない」とネガティブに感じる人もいます。
ここで大切なのは、あなたはあなたの人生の主役として、様々なフェーズにおいて、あなたの思い次第で、充実度や幸福度を操作できたかもしれないということです。
あなたが作成されたライフチャートから、あなたの充実度や幸福度に必要なモチベーションの保ち方の法則を読み取ることはできましたか?
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2. ライフチャートを読み取る
今回は、さらにライフチャートからあなたの特徴を読み取っていきましょう。
下図を参考に解説します。
図の下方に示す①~⑫は、各年代です(詳細は前の投稿をご覧ください)。ここでは①~⑫を「成長段階」「社会人ビギナー段階」「社会人成熟段階」「社会人完熟段階」と4つのフェーズに分けてみました。
これは、あなたの人生の転機となった局面から、いくつに分けてもOKです。そこに、それはどのようなフェーズかあなた自身でタイトルを付けるとわかりやすいですね。
ここで、各フェーズにおける充実度や幸福度を読み取ることができます。
例の図の場合は、成長期の谷が一番大きく、社会人になってからは、いくつかの山はあるけれど、それほどまでに充実度や幸福度が下降することがなく、谷があっても必ず山に向かったきたことがわかります。
成長期の深い谷が教訓となって、その後のモチベーションの保ち方が実践されていたかもしれません。
ライフチャートから、あなたの長所、短所、これまでの成功体験や挑戦してきたことを振り返ってみてください。
もう1点注目したいのが、現在の状態です。ここでは、ややモチベーションが下降気味なことがわかります。これが今後の課題です。シニアステージに向かって、どのように充実度や幸福度を上げていけばよいのでしょうか。さらに分析を深めましょう。
3. 強みの分析について
「強み」とは、個人が持つ得意なこと、優れた能力や特性のことをいいます。何かをする時、しなければならない時に、あなたはどのような力を発揮することができますか?
例えば、家族、地域、職場等でのあなたのポジションをイメージするとわかりやすいでしょう。
そのポジションで、あなたはどのような役割を担い、どのように貢献しているかを考えてみてください。
例えば、下記は強みを表現した単語ですが、このような強みをどこかの場面で発揮されてきた自分を思い返してみてください。
- コミュニケーション能力:他人と円滑にコミュニケーションを取ることができる
傾聴力があり、自分の考えやアイデアを効果的に伝えることができる - 創造性: 新しいアイデアや解決策を考え出す能力がある
- 忍耐力: 困難な状況に耐える能力がある
- 分析力: 様々な情報を理解し、問題を分析しようとする
- 協調性: チームでの協力や他人との協力を重視する能力
- リーダーシップ: 他の人を指導し、組織を導く能力
- 自己調整能力: ストレスや圧力に対処し、自己管理をする能力
個人の強みは多様で、それぞれ異なります。「他の人と比べて私は何もできない」と思っている人がいるかもしれませが、他人と比べるのではなく、「私なりに~の場面では~ができる!」と考えてみてください。
自身の強みを理解し、それを活かすことは、モチベーションを上げることに繋がります。
4. 価値観の明確化について
「価値観」とは、個人が何を重要とし、何を価値とするか、個々が持つ信念や観念のことをいいます。価値観は、個人の行動、選択、判断に大きな影響を与え、その人の個性や生き方に反映されます。
以下に、人の価値観について解説します。
- 指針となる信念: 価値観は、人々が生活の中で何を大切にし、どのような目標を持つかについての 指針となります。例えば、誠実さ、家族、友情、自己成長、社会貢献など、様々な価値観が存在します。
- 意思決定の基準: 価値観は、日々の意思決定に影響を与えます。ある人にとっては、キャリアを重視し昇進を追求することが重要かもしれませんが、別の人は家庭や時間の質を優先するかもしれません。これにより、人々は仕事の選択、人間関係、時間の使い方などを決定します。
- 幸福感と満足度: 自身の価値観に合致した生き方を追求することは、充実度や満足度を高める要素になります。思うようにいかにことが多くある時こそ、価値観に従って、自己実現を図る行動を取ることで、充実感を感じることができます。
- 個人の多様性: 価値観は、人によって異なり、多様性があります。文化、宗教、家庭環境、経験などが価値観に影響を与えます。そのため、同じ価値観を持つ人々が集まる社会でも、異なる価値観を尊重し、理解し合うことが必要です。
- 変化する可能性: 価値観は、時間と共に変化することもあります。新しい経験や状況によって、人は自身の価値観を再評価することがあります。例えば、家庭の成長や職業の変化に伴い、価値観が変わることがあります。
では、ここであなたに質問です。
あなたはどのような価値観をお持ちですか?
下記のような価値観wordも参考にしてみてください。
価値観は、個人の核となる信念であり、生活の中での方向性を示すものです。これらの価値観に従って行動することは、充実感や幸福感を高める助けになります。価値観を理解し、それを尊重することは、個人や社会において重要なことです。
5. インタビューとフィードバック
自分のことは知っているようで、知らないことも沢山あります。
身近な人に、あなたの強みや特徴をインタビューしてください。きっと、これまでに気づかなかったあなたの一面を知ることができるでしょう。
インタビューをする際の注意点を記しますね。
- 信頼性のある相手を選ぶ: まず、あなたの信頼できる友人や家族を選んでください。これは、あなたのことを正直に話せる人であることが大切です。
- 質問リストを用意する: あなたが知りたい内容について、質問リストを用意してください。例えば、「私について、普段どのような特徴があると思いますか?」や「性格、長所、短所など教えてください」などのリストを用意しておくとスムーズにインタビューができるでしょう。
- オープンで誠実な対話を心掛ける: 親しい人に自分のことをインタビューするのは、気恥ずかしさがあるかもしれません。しかし、ここは自分自身を素直に表現しましょう。相手から正直な答えを引き出すことが大切です。
- フィードバックを受け入れる: 相手からの意見やフィードバックを素直に受け入れてください。時には批判的なコメントもあるかもしれませんが、ムキにならず、客観的に聞き入れましょう。
- 情報をメモ: インタビューの内容をメモしたり、録音しておいたりして、後で振り返ることができるようにしてください。
- 自己評価と比較: インタビューの結果を、あなた自身の自己評価と比較してみましょう。自分自身と他人の視点の違いを理解し、新たな新たな気づきを得ることができます。
- アクションプランを立てる: インタビューから得た情報や、これまでに自己分析した内容を元に、自己改善や成長に向けたアクションプランを立てましょう。具体的な目標や行動計画を考えることが大切です。
自分のことを他人にインタビューすることは、自分自身を客観的に見つめ、自己の成長と変化に役立つ方法です。自己分析を深め、より充実した生活を送る手助けとなるでしょう。
6. まとめ
自己分析を通して、自分自身をより深く理解する機会を持ちました。このプロセスを通じて、あなたの強みや価値観、改善点を明確にすることはできましたか?
振り返れば、成功や嬉しい経験だけでなく、失敗、挫折、病気、災難などの苦労もあり、喜怒哀楽を繰り返し、この地点に到達したのではないでしょうか。そのような局面を乗り越えてきた「生き抜く力」がアラフィフ世代の強みとも言えます。
これからのシニアライフにも、同様の局面があることを理解しましょう。具体的には、キャリア、家族、健康、介護、教育、社会参加、趣味、資産管理、人間関係など、多様な局面と向き合い、どのように対策するべきかをあなた自身で考える必要があります。それがシニアライフのキャリアデザインです。
2回にわたる「自分を知る分析法」がお役に立てれば嬉しいです。
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